関大初等部の入試問題の国語領域では、「せわしない」「険しい顔」「どんより」「とぼとぼ」など幼稚園児には少し難しい言語問題が出てきます。小学校入試において単語のボキャブラリーは、勿論ですが、上記の言葉の意味を理解しているかどうかで現時点での言語能力の差は、かなりあると思います。一方、関学は、開校以来、お話の記憶は、全て絵本1冊(朗読8〜12分)からの出題されます。ペーパー問題がなくなった今年を除いて今まで14冊の絵本から「お話の記憶」が出題されました。他の小学校のお話の記憶と一線を画しているのは、暗記問題では無く、ストーリーの流れや展開を理解することに重点を置いていることです。映画で言えばシノプシスやプロットを理解するのと似ていると思います。
・「クマくんは、やまびこをお月様が話してると勘違いしてる」(ぼく、お月さまとはなしたよ=フランク・アッシュ)
・「マルチンの前に現れた、雪掻きのおじいさん、赤ちゃんを抱いた女の人、リンゴを盗んだ男の子もみんなイエス様だったというお話」 (靴屋のマルチン=原作 トルストイ)
・「おにたは、人間と仲良くしたいんだけど、やっぱり仲良しになれなかったというお話」(おにたの帽子=あまんきみこ)
・「ゾウのかたまり」 (ともだちをたすけたゾウたち=文:わしおとしこ)
毎年受験した塾生から直接、試験の内容を聞き取りをして出題された絵本を類推しますが、言語センスのいい子供達のキーワードや絵本のなかのフレーズに助けられ出題された絵本の発見につながっています。
11月半ばになりました。10月入試からほぼ1ヶ月が過ぎました。しっかりと休養してリフレッシュできたことと思います。関西学院初等部・1月入試を受験する方は、そろそろ願書の準備をスタートさせましょう。出願期間は、12/14(月)〜1/13(火)までです。